3回観たけれどよく分からず(あらすじは分かるが細かい所が全く分からない)、調べたら絶賛されまくり(そしてアカデミー賞を4つも受賞もしている)の映画「ノーカントリー」。
こちらのサイトが凄く丁寧に解説している↓
この方は20回以上観たらしい。それでも謎残ってる映画…。
じゃあ私が書く必要ないんじゃね?って感じですが、備忘録として書きます。
〈あらすじ〉
主人公である年老いた保安官ベルのナレーションからこの映画は始まる。それはまるでこれから始まる事件を示唆している様であった。
殺し屋シガーは保安官に捕まり連行されるが、その保安官を殺し逃走。逃走に使ったパトカーを別の車に乗り換える為、全く無関係の人を殺し車を奪う。
一方、猟に出ていたモスは仕留め損ねた獲物を追う内に偶然殺人現場に遭遇する。何台かの車を確認してみると大量のコカインを発見。取り引き中に何か問題が起こって銃撃戦になった事がうかがえる。
1人だけまだ息のある男がおり、しきりに水を欲しがったがモスはそのままそこを離れる。当たりをつけて移動したところ別の場所に男の死体と大金の入った鞄を見付け、モスはその鞄を持って帰宅する。
夜中に水を欲しがった男の事が気になり眠れなくなったモスは、水を持って再度殺人現場を訪れるが、そこでメキシコのギャングに見つかってしまう。命からがら逃げ延びたモスだが、残した車から身元がバレてしまい、追われる身となる。
コカインの取引の相手はアメリカ人であった。アメリカ人はモスを探す為に殺し屋のシガーを雇う。シガーも残された車からモスの身元を知る。
事件の通報を受けて現場に行った保安官ベルも残された車からモスが関わっている事を知り、モスの身を案じる。
身の危険を感じたモスは事情は話さず妻を実家に帰し、自分は逃亡する。
この作品のメインはモスとシガーの駆け引きですが、主人公は保安官ベル。ベルは保安官を辞めようと思っており、その事とこの作品の内容は関係ある訳なんですが最後のベルの話が全く分からないままです。上記のサイトを見ても分からん。
銃撃戦の描写は多いですが全編静か。静かな中でいきなり大きな音が鳴るので、私は心に重しを乗せられた様な苦しさに襲われました。静かな作品ってアクション映画の何倍も暴力描写がくっきり輪郭を描くので辛い。
殺し屋シガーは終始穏やかで静か。確実に仕事をこなすプロとして描かれています。そして容赦が無い。情けはかけずにサッと殺してサッと去る。感情でブレる事もないし必要以上に残虐な事もしない。こんな人間いるの?と思う位に完璧な殺し屋です。
モスはモスで、作品内で細かく過去の事が描かれている訳ではありませんが、まぁ「普通の人ではない」。殺し屋に狙われて冷静に逃亡を重ねる事が出来る人間は「普通ではない」と私は思います。
それに比べて保安官ベルは普通の人です。真面目に職務に励み、凶悪化する犯罪を憂う。
もしかしたらここら辺にヒントがあるのかもしれないと今思いました。いやもう、考えないけど。
この作品の監督がコーエン兄弟である事を後から知りました。「ファーゴ」の監督ですね。少しだけ納得したけれど、分からないままなのは変わりがありません。
もしあなたが難解な映画の考察を好きであればお勧めです。そしてぜひ、あなたなりの解釈を教えて欲しい。