相変わらず咳が止まりませんが、何とかお客様との話中は咳を堪えられてます。
このまま治って欲しい。
最近頻繁に思い出す事がある。
確かあれは私が28歳の時。
私は、合コンで知り合った25歳の男性に好意を持った。顔が好みで、中身はあまりよく知らないままに猛アピールを続け、1回だけ一緒に飲みに行って体の関係を持った。
その後、どんなに彼に誘いを掛けてものらりくらりとかわされ、会う事が出来なかった。
もう諦めるしかないかーなんて思い始めていたある夜、彼から電話が掛かってきた。時間はもう23時を過ぎていて、寝ようとしていたところだった。
驚きながらも喜んで電話を取った私に対し彼は、「終電を逃してしまったので、泊めてくれないか」と尋ねてきた。友人と飲んでいた様だった。
私のアパートは新宿から電車で15分程の近さにあり、終電はかなり遅い。その時間なら余裕でまだ電車があった。
私は彼に会える事が嬉しくて、それを快諾した。彼はその夜私の部屋に泊まり、私とまた肉体関係を持った。
私は諦めかけていたけれど、それでまた期待してしまった。だからまた何度も彼に誘いを掛けたけど、やはり彼はのらりくらりとかわして会う事は叶わなかった。
再度諦めるかと思い始めていたある夜の23時過ぎ、また彼から同じ内容の電話が掛かってきた。彼は電話の向こうで笑いながら、さも当たり前の様に泊めてくれと言ってきた。
私は断った。
彼は戸惑った様だった。
「え?あ、え?」とどもっていたけれど、私は繰り返さずに「じゃあね」と言って電話を切った。
うちは無料の宿泊所ではない。
私の好意ありきの上での宿泊可能な部屋だ。
日常生活の一片も私の為に切り取らずに、その時だけ泊まろうなんて考えが甘い。
抱いとけば良いと思ったのかもしれないが、そんな訳ないだろう。夜の方がプロ並みに上手いならあり得るのかもしれないが、単なる素人で、セフレ以下の扱いをしておきながらそれはないだろう。
彼への好意は不思議な程綺麗に消え去った。
月に1回3時間程度でも私に時間を割いてくれていたなら、都合良く無料宿泊所をキープ出来たかもしれないのに。馬鹿な男だ。
私が一番の馬鹿者だけどね。