人間は皆我儘だから、わざわざ我儘を推奨しなくて良いよ。
この間TVを観ていたら、「ゲスい嫁になる」みたいな特集が組まれてました。
特集の意図は恐らく、嫁姑関係で悩んでいる嫁立場の方々へのアドバイスなんだと思います。
相談者の嫁立場の方々は、自分では一所懸命努力をして良い嫁になって嫁姑関係を円滑にしたいのに、何故か何もしてない他の嫁(義兄嫁や義弟嫁)の方が姑に可愛がられる。納得がいかない!と訴えていました。
で、TVで「じゃあどうすれば良いか。『ゲスい嫁』になりましょう!」とか言って、ゲスい嫁の特徴とか挙げて、「こうすれば良いんです!」みたいな事を笑顔で話してました。
「ゲスい」という言葉が衝撃的で覚えてたのですが、あまりに下品な言葉なので本当にそうだったっけ?と打ちながら思い調べてみたら、本当に「ゲスい」でした。
因みにその時に笑顔で話されていた方は、「ゲスな女が、愛される」の著者だったみたいです。
ゲスな女が、愛される。-あっという間に思い通りの恋愛ができる!
- 作者: 心屋仁之助
- 出版社/メーカー: 廣済堂出版
- 発売日: 2015/08/13
- メディア: 単行本
- この商品を含むブログ (1件) を見る
簡単に(しかも良い様に)言えば、計算高くなく素直に天然に振る舞いましょう、みたいな感じ。
勿論本ではもっと詳しく書いてるんでしょうけども(読んでないから推測)、だから何?なのですよ。
TVで取り上げられてる位だから、きっと売れてるのでしょう。悪い事は書いてないだろうし、悩んでる方は藁にも縋る気持ちで買うのでしょう。著者も、読者の役に立てば良いと思って書かれたのでしょう。
でも、考えてみてくださいよ。
そんな事、意識してする事?意識してしたら既に計算高くない?自然体で振る舞って嫌われた経験から自然体でいられない人はどうしたら良いの?
それに、人に教えられてその方法で恋愛がうまくいったとして、その後もずっとそれを意識して生きていくの?
それって自分を押し殺してないの?
苦しくないの?
そもそも、人間は皆ゲスでしょ。
ゲスい所を隠して生きてるんでしょ?
わざわざ推奨する必要ないでしょ?
「ゲス」という言葉が非常にインパクトがあるから使ったのだと思うのだけど、この言葉が今後良い意味で使われたら嫌だなぁと思い、書いてみました。
著者を貶める意図はありません。
昔、ananで「わがままに生きる」みたいな特集をやってた時も同じ様な事を思ったなぁ。
「は?皆わがままだし。推奨する意味ないし」
検索かけてもこれしか出てきませんでした。
私が見たのは田中美保さんが表紙だったはずなので、これは違う。バックナンバーにもありませんでした(記憶が正しければ、古過ぎてもう無いのだと思う)。
でも、同じ様な特集がまた組まれていたという事は発見出来ました。
インパクトのあるタイトルで購入者を増やそうというのは分かりますが、もっと日本語は大切に使って欲しい。
私自身、普段は「マジ」「ちょー」「じゃん」とか、アラフォーとしてあるまじき日本語を使っていますし、口語として「ゲスい」と使われても抵抗はありません。
でも、書籍として出版するなら、ちょっと考えて欲しいなぁ。
最後は論点ズレたなぁ。